※前編※【感謝】Yuzuru Hanyu ICE STORY 2023「GIFT」at Tokyo Dome【御礼】
なかなかチケット取れなくて「さすがにもうダメかもしらん…」と思っていた所の当選通知は何の因果か私の誕生日でした。
最高の誕生日プレゼントでした。
最初「GIFT」というタイトルを見た時、さぞやキラキラした、それこそ「プロローグは終わった!これからはお祭りの如きプロ活動だ!」みたいな公演かと思っていました。
でも、でも私はまだまだ「羽生結弦」という人間の事を何も分かってなかったんだなぁと思いました。
率直に言うと、重い!でかい!深い!重い!!!
羽生さん!羽生!!ちょ、でかい!重い!予想外!!でかい!ちょっと抱え切れな…いや抱える!!!何故なら私は羽生結弦のファンだから!!!
貴方な重い男ならファンの私も重い女なんだよ!!!
みたいな気持ちでした。
あれから二週間経とうとしている今は私もだいぶキャパ拡大したので、それでも軽いとも小さいとは思いませんが、鑑賞直後よりもずっと受け止められていると思います。
当日から振り返って行きたいと思います。
人生初の東京ドーム。まさかフィギュアスケーター観にここに来ると思ってなかったわ。
でかい。広い。
今回は羽生さんファンのフォロワさんと一緒に参加!
待ち時間もお喋りさせて貰って楽しかったです!ありがとうございました!
思えば羽生さんファンの方と羽生さんのショーに参加するって初。
このGIFTだけはファンのどなたかと一緒に観たい!って思ったんですよね。
着席。注釈付って言うから推し豆粒距離を想定していたけど…近いよ!?
思っていたよりずっと見晴らしがいい。ちょっと鉄塔みたいなのが視界に入るけど全然気にならない。
そしてオケステージがある!?リンクの周りにステージっぽいのがある!?
なんか巨人の手みたいなのがある!?
これ羽生さん何処から出て来るの…!?ってそわそわ。
開幕。
GIFTの告知映像のナレーションでもあったけど羽生さんから言われる「大丈夫」ほど大丈夫なものはないんだよなぁ。
Perfumeさんは紅白くらいでしか見たことないけど、あの演出を生み出している先生ならさぞや凄いと思っていたけども、開幕直後から「なんじゃこりゃーーーーー!」の連続。
凄い。地球が映った瞬間規模でかくない!?と思いつつもグローバルミューズだしな…って納得しちゃう。
そして羽生結弦さま降臨!いやもうあれは降臨って言っちゃう!
そこ開くの!?そしてなんかジャニーズさんのコンサートで見るみたいなクレーンからどーん!て出て来るの!?
あれ何だ!?飛行機か!?不死鳥か!?いいや!羽生結弦だーーーーーー!!!
そんな高揚だった。すごい。
東京ドームアイスショーにこれ以上ないほど力強く熱く派手で華やかなオープニング。
今思ったけど本編は「火の鳥」で始まり「白鳥」で終わるんだなぁ。
構成は、羽生さん自身の語りと映像→プログラム披露、という形。
「ICE STORY」とあったし「羽生結弦の半生」とあったから一体どんなものだろうと思っていたけれど、こういう感じか~っていう。
セルフドキュメンタリーと言うのが近いのかもしれないけど、見せられるものはもっと抽象的で心象風景のよう。
ユーミンさんのラジオで「言葉を考えている」「文章を書いている」みたいな事を言っていたけど、こういう事だったのか…と私の中での答え合わせ完了。
何だろうね、普通のアイスショーでもない、演劇でもない、映画でもない。
羽生さんはフィギュアスケーターだから既存の言葉で言うならば「アイスショー」なんだろうけども、エンターテインメントとしては完全なるニュージャンルだと思う。
自分が知っている範囲で言うならば、私はSound Horizonを思い出した。
「音楽」で「物語」を表現するのがSound Horizonならば「スケート」で「羽生結弦の物語」を表現したのはこのICE STORY。
SHもジャンルSHって言われるけど、羽生さんももうジャンル羽生結弦だよな…
直接語られるわけではないけど、ちっちゃいちっちゃいゆづ坊が「スケート上手くなりたい!強くなりたい!オリンピックで金メダル取りたい!」って夢を抱く様子が浮かぶ。
草に焼きもちやいて、太陽に憧れて、でも月を悪者にしちゃって、なんかちょっとわがままでやんちゃな面が見える。
でも月の傷に気付く優しくて繊細なその心は、ああ、やっぱり羽生結弦は昔からこういう魂を持っていたんだなと思わせられる。
そこから披露される「ホープ&レガシー」
なんだ、もう、地球創世の精霊王かアナタは…
ホプレガ様と言えば忘れもしない2017年ヘルシンキワールド。
SP5位から伝説的な完全無欠完璧な演技を披露しての大逆転優勝。
あのホプレガが至高かと思っていたんですけど、映像演出付くとまた迫力が違うわ…
私は羽生さんのスケートは「大神」の大神降ろしみたいだなって思うんですよね。
特にこのホプレガ様はそう思うわ…
喪われていく多くの色んなもの、ああ、これは震災の事だな…と。
「あの夏へ」は鎮魂の舞のよう。
かつてあった命、そして今在る命、それらと慈しむ、少し悲しくて切ないプログラム。
そこからのバラード第一番。
わたし正直言うとバラ1って長らくピンと来てなくて、どうしてもわかりやすくてイケイケドンドンなプロが好きってのもあったんですけど、でも平昌のSPで全部ひっくり返った。
あればっかりはフィギュアスケートの「演技」と言うよりは「演奏」です。
氷の上で滑っていますけどあれは「ショパンのバラード第一番」を「演奏」していると言っても過言ではありません。
そういうレベルです。あれは。
次の羽生さんの語り。
いやもうあの、何て言ったらいいの…正直ね、正直言うと、平昌から北京までの間は結構辛かった。
当然羽生さんの事嫌いになった事なんて一度も無かったけど、でも辛いもんは辛かった。
二連覇して、これからはボーナスステージだって思ってエンジョイ!フィギュアスケート!って思っていたのに、全然そんな事なかった。
もちろん辛い事ばかりじゃなかったけど。でもやっぱりしんどかったよ。
それでも羽生さんの応援はやめなかったしやめたくなかった。
誰に何言われても、羽生結弦という人を応援できないなんて私にはもう考えられない所まで来ているから。
貴方が突っ走るならついて行くまで!って思っていました。それは今でも変わってないけれど。
北京五輪、正直出るとは思ってなかった。
「出るのぉぉぉぉ!?」って思った。羽生結弦ならここで三連覇!と誰もが思ったでしょう。
私もちょっと思っていた。ちょっと、というのはそんな簡単に行くわけないのがスポーツだという事をこれまで羽生さん本人を応援する中で痛い程に知っていたからです。
そして現実はそんなに甘くはなかった。それはそう。
ただ負けただとかそういうのだったらまだマシなんだけど、それじゃ済まないのが「羽生結弦」が背負わされた業と言うべきなのか。
嬉しい事も悲しい事も、ずっとずっと結弦くんの事だけ考えていられたらいいのにね。
余計な事は見ないし聞かない。でもそれって思っているよりずっと難しい。
北京五輪の日から時間は進み、そして今になる。
プロローグでもあった6分間練習。今回滑るのはなんと…ロンカプ様ーーー!!??
あのロンカプ様を今ここで!ここでやると言うのですか!やるのがユヅル・ハニューですよね…
あの何本もプログラム滑った後の氷であの因縁とも言えるロンカプを…
いや、過去は振り返らないと思いつつもやっぱり悔恨としては大きい。
刀剣乱舞やってるから歴史を変える変えない云々をいつもいつも考えるけども、もし歴史終生主義者が北京五輪の歴史を変えようと時間遡行軍を送り込んで来たら私はどうするか…って考えるけど、それは審神者として羽生結弦ファンとしてあるべき歴史を守る為に時間遡行軍を全滅させますわ…
どんなに辛くしても苦しくても悔しくても、それが羽生結弦という人の歴史の一部だから。それもまた彼の人生、彼の物語。
それに「誇りは掴みました」って言ってたから!その!歴史を!私は!血涙流しながら!守る!!!
とか思っていたんですけど(実際そんな事は有り得ない)そんな血涙流す必要はもうないってくらいのロンカプ様を見せて頂きました。
いえ、見付けられました。あの圧倒的スケーティング。「これが羽生結弦のロンカプだ!」と言わんばかりの迫力。
過去は変わりません。勝負も試合も一回切り。五輪の結果は変わらない。
でもなんかもう、そういうんじゃないんですよね!
あの東京ドームという場所で、ン万人という観客の前で、配信とか含めたらもっといて、そこまで注目されている中で完璧なロンカプを見せてくれた事が嬉しくて、なんかファン冥利に尽きるなって思っちゃいました。自惚れますが!
…ちょっと長くなったので一旦切ります。
一幕までの感想という事で。