杢ログ-Mokulog-

杢ログは三代目!!!

映画「THE FIRST SLAM DUNK」感想

連休中に会った幼馴染が激推ししていたので観てみました。

元より興味はあったのですが後回し後回しにしてしまい、さすがにもうやってないだろう…と思っていたらまだやっていた。すごいなスラダン。

 

私はスラダンど世代ですがほぼほぼ何も知りません。

アニメも見てないしマンガも読んでなかったので。

ヤンキーがかわいこちゃんに一目惚れしてバスケ始めてなんか強くなっていく…くらいしか知らない。

花道くんが草尾さんで流川楓が緑川さんだったのは知っている。

当時ものすごい人気だったよね。みんなスラダン見てたし読んでた。

が、が、が!私は一切触れて来なかった。

何故かってさぁ!それはここでもどこでも散々言っているけど昔はスポーツものが地雷だったからですよ!

リアルのスポーツも嫌い!フィクションのスポーツも嫌い!滅びよ運動!滅びよスポーツ!みたいな感じだった。

これは笑っていい所です。私の持ちネタのひとつなので。

そんな「スポーツ何がおもしろいのか分からない」の私の概念を引っ繰り返したのがご存じ羽生結弦さんなわけです。

ほんと凄い御方なんです羽生結弦さんという人は。

 

スラダンに話を戻します。

そんなミリしらで観に行ったスラダンですが、バスケのルールよく分からないけどめっちゃ感動してめっちゃ泣きました…すっごい良かった…観て良かった…

 

本物の試合か!?っていう緊張感が凄かった。

マジでネタバレ知らなかったからどっちの学校が勝つかとは全然知らなかったし、それこそ本物のスケートの試合観るくらい拳握り締めて観てしまったわ…

アニメ絵の質感が厚塗り感?って言うのかな、珍しい画面でしたね。好きな感じでした。

 

幼馴染に感想を喋ったら「泣くほど良かったの!?」と驚かれたんですけども…

なんていうか私の場合はテニプリでもそうなんですけどリアルアスリートが推しにいる分着眼点が違うというか、どうしても推しと被せてしまう場面が出て来るというか。

だってドラマに溢れているんだもんスポーツって…

 

色々感動する箇所はあったのですが、流れが上手いなぁと思ったのは沢北くんが神社にお詣りして「俺に必要な経験をください」とお願いするところ…からの敗北。からの号泣。

いや、これねぇ…胸が痛くなったけれど、でもなんて綺麗な描き方なんだと思ってしまった。

バスケの神様さぁ…でもこれを私は「恩恵」だと思うんですよね。

これは私基準ではあるんですけど響いたスポーツ作品って「敗北の描き方が上手い」なんですよね。

上手いって言うとなんか難しいんですけども。

スポーツって残酷なんですよ。勝負の世界。勝者がいれば敗者もいる。

それは努力した量だとか時間だとかに関係ない。

練習でどれだけ絶好調でも本番で何が起こるか分からない。

それまでの試合で無敗の絶対王者だったとしても、次の試合ではどうかは分からない。

「勝つ」のは当たり前ではない。逆に「負ける」のだって当たり前ではない。

結果は終わるその瞬間まで分からないのだ。

敗北はね、辛いよね。苦しいよね…

でも作中で監督が言っていたけど「敗北を財産に」って言っていたけど、これが、これがもう、本当にそうなんですよね…とか言いようがない。

私はだたのファンで見てるだけしかしてないんだけど。

でもスポーツでも何でも敗北、言ってしまえば失敗を財産に出来る人って多くはない。

だって上手く行かなかった事ってなかった事にしたいし、蒸し返したくない。人にも知られたくもない。

だから多くの人は忘れたがる。でもそれは決して悪い事でもないと思うんですよね。

そんな簡単にできる事じゃないもの。

でもだからこそ、それが出来る人が凄い。失敗を、敗北を、己の糧に出来る人は本当に凄い。

私はそういう人を心から尊敬します。自分が出来ない事に挑む人達だから。

沢北くんがアメリカのバスケチームに入っていた時、なんか嬉しくなってしまって「がんばれ!!」って応援してしまったわ。

敗北を財産に出来た貴方がもっともっと強くなれますように。

 

もういっこ刺さったところ。

花道が背中を痛めて、それでも試合続行する所。「今しかない!」ってやつ。

いや~~~~~これ~~~~~!!!

これねぇ…あの、なんか、難しい所もあると思うんですよ…

リアルで色々見ているけれど、今となってはあの時ああして良かったけれどももし違っていたら…ってなると恐ろしくはあるんですけど。

けれども「今しかない」っていう瞬間は確かにあって。

どれだけ未来を犠牲にしても今この瞬間が全てっていうのは確かにあって。

でもどの選択が正解かなんてその瞬間は分からない。

選んだ道が正解だったとその後の人生で証明するしかない。

その人の人生はその人のものだから。我々部外者にとやかく言う権利はないのですよ。

だって何も背負ってあげられないから。何か言うだけなら簡単だもの。

スラダンは高校生の部活だからまたちょっと違うのかもしれないけど。

選手って前にまずは生徒だからね…先生達は大変だよね…

でもそういう部分をきっちり描いているのも「スポーツ作品」として筋通ってるなぁと思いました。

 

そして私が大好きな大逆転劇!絶望的な状況からの大逆転勝利!

これね、大好き。

あの追いついたと思ったら追い抜かれ、また諦めずに必死に食らい付き…!っていうのね、大好きですよ!

熱いよねぇ。

ほんと試合の結果何も知らなかったからどっちが勝つのか最後まで知らなかったからドキドキしちゃった。あれ家で見てたら手が痛くなるほど拍手しまくっていました。

諦めたらそこで試合終了なんだよぉぉぉぉ!!!

私はこの試合でめっちゃヘルシンキワールド(※)思い出していた。

あの時も「最後まで分かんないだろ!まだ試合終わってないんだよ!決着ついてないんだよ!こっから巻き返したらめちゃくちゃかっこいいだろ!」って思っていた。

 

※2017年開催の世界フィギュアスケート選手権のこと。

羽生選手はSP5位でSP1位の選手と10点差になり優勝どころか表彰台も無理だと散々言われる。が、FSで最高得点を叩き出し大逆転優勝。3年振りの世界選手権優勝を飾った試合。

 

主人公のリョータくんの家族の話。

うおおおおん…私こういうのしんど過ぎてあんまり見るの得意じゃないんですけど(子を喪った事による家族間の溝の話とか…)

でも最後は和解というか仲直りというか、なんていうのかな…わたしこういうの「乗り越える」って言い方あんまり好きじゃないんですけど…

うーんと…「悲しい出来事も、優しい思い出も、一緒に抱えて一緒に前に進めるようになった」って言うんですかね。

手紙のシーンすごい良かったなぁ。

リョータくんのお兄ちゃんかっこよかったな。「強い学校に入りたい」のではなく「強い学校を倒したい」ってやつ。

私が好きなアスリート思考!!!

リョータくんもアメリカ行ったのね。がんばってほしい。

 

スラダン、私は映画発表時からぼーっと見てたんで「なんか荒れとるわ」くらいの事しか分からんかったんですが(詳細は知らない。調べてもない。興味ない)なんか炎上している事に妙に納得行かなかったんで「うおおおお!頑張れ!負けんな!めちゃくちゃヒットしてくれ!!」と思ってました。

結果、国内のみならず国外でも大ヒット大人気で、よく分からん立場ながら「良かったねぇ!」という気分です。どこ目線の立場なんやという話ですが。

 

お金と時間があれば原作も読んでみたいと思います。